バエる標識③中区
横浜市で最も栄えてて、かつ古くから発展しているのが中区だ。
中区は東が桜木町、みなとみらいに始まり西は野毛、南下すると関内や石川町に及ぶ。
その中でも石川町駅前から海側に向けて抜ける元町通りはひときわ高級ショップが多い。
高級なお店は当然外観も洗練されていることが多いので、それが並ぶだけでとたんにオシャレな風景が出来上がる。
これなんか、標識だけを入れ替えたらもはやアメリカのどこかのストリートっぽい。
いつもは誰かに注目されることもなく黙々と仕事をするレディーが、きちんとオシャレをしたら実はすごく着こなしていてかっこいい。
オシャレな風景に溶け込む標識たちを見ると、なんだかそんな気分になってくるのだ(遠い目)。
道路標識のマニアと呼ばれる人たちは実は意外といる。
その中には日本全国、いや海外まで股に掛けた標識コレクションを持つ強者もいる。
また、どこからそんなの見つけたの?と言わんばかりのSレアマボロシ級のものまで収めているので頭が上がらない。
だが私の標識に対する思いは少し違う。
横浜という街に住んで愛し、この街ならではの風景の中で、地味ながらもカッコよく頑張る彼らに愛情が湧くのだ。
時折光る彼らの姿のカッコ良さを見つけて写し出すことに達成感を覚える。
いつもありがとう、ご苦労様、そしてカッコイイよ。
カメラを向けた後、私は心の中でそう言い残して去る。